20世紀のマイセンを代表するモデラ―の一人であるマックス・エッサー(1885-1945)の猿面。作者は1908年にシュヴァルツプルク窯で磁器の仕事にも携わるようになり、そこで卓越した造形力を見せ、1920年にマイセンに招聘されると4年後には工房トップを務めるまでに成長する。マイセンではベッドガー烙器によるアール デコ様式の彫刻作品、 なかでも動物彫刻の名手として知られ、1937年のパリ万博ではこのベッドカー妬器による「力ワウソ」が グランプリを受賞している。「動物マスク」シリーズは全体像が主流であったマイセンの磁器や烙器において今までの動物像にはない画期的な発想であった。マントヒヒはシリーズの中でも大型の作であり、細かな観察眼により細部まで表現され、鑑賞者を圧倒する迫力を備えている。