フランス・アルザス地方の守護聖人であるオディールを象った美しい大型像。盲目で生まれたオディールは、洗礼を受けた途端に奇跡が起き、目が見えるようになったという伝説が残ることから、本作のオディールの持つ聖書には大きな瞳のモチーフが装飾されている。聖オディールの名を冠したCros-Sainte Odile はアルザスにあるワインの醸造所であり、ラリックはこの醸造所のためにワインクーラーやグラス、ピッチャーなどを始めとするガラス製品の制作を手掛けていた。本作はそれらの一連の製品の象徴としてプロモーション用に制作されたものであると思われ、一般に販売されてはいない大変貴重な作品である。